こし

こし
I
こし【古史】
古代の歴史。 古代史。
II
こし【古址・故址】
(1)昔あった建築物の土台石。
(2)昔, 建築物または都などのあった所。
III
こし【古祠】
古い社。 古いほこら。
IV
こし【古詩】
(1)昔の古い詩。
(2)中国の古典詩で, 古体の詩型に属するもの。 近体詩の成立する唐代以前の詩のほか, 古体にならって作られた唐代以後の詩をもいう。
(3)漢代に成立した一連の作者未詳の五言詩。 「文選(モンゼン)」の古詩の一九首はその代表例。
V
こし【層】
建物の階の重なり。 階層。 [新撰字鏡]
VI
こし【故紙・古紙】
古い紙。 古反故(フルホゴ)。 反故。

「~再生」

VII
こし【枯死】
草木が枯れてしまうこと。

「松が虫害で~する」「人間の交際を~せしめたるもの/文明論之概略(諭吉)」

VIII
こし【濃し】
こい
IX
こし【腰】
※一※ (名)
(1)人体で, 脊柱(セキチユウ)の下部から骨盤のあたり。 体の後ろ側で胴のくびれているあたりから, 一番張っているあたりまでを漠然とさす。 上体を曲げたり回したりするときの軸になり, 体を動かしたり姿勢を保ったりするときに重要なところ。 人間以外の動物にもこれをあてて言うことがある。

「~を下ろす」

(2)袴・裳(モ)などの{(1)}にあたる部分。 また, そのあたりに結ぶ紐。
(3)物事の{(1)}とみなされる部分。 (ア)壁・建具などの下半部。 特に, 構造や仕上げが上部と異なっている部分。 (イ)山の中程より麓(フモト)に近い部分。 (ウ)和歌で, 第三句の五文字。
(4)物事の中途で, 肝心なところ。

「~を折る」

(5)容易に折れたりしないで, 元の状態を保とうとする力。 練り上げた物のねばり, 板・棒などの弾力, 糸・布・紙などの張りなどをいう。 靭(ジン)性。

「~のあるうどん」「~の強い筆」

(6)(他の語の下に付いて)物事をしようとする時の姿勢・態度。

「…ごし」と濁る。 「にげ~」「けんか~」

※二※ (接尾)
助数詞。
(1)腰に差したり着けたりするものを数えるのに用いる。

「袴一(ヒト)~」

(2)箙(エビラ)に盛った一盛りを単位として矢を数えるのに用いる。 本数は一定しない。

「五十~の矢/平治(上)」

(3)蟇目(ヒキメ)の矢四筋をいう。
~が重(オモ)・い
なかなか行動を起こさない。 なかなかその気にならない。
~が軽・い
(1)気軽に立ち働く。
(2)軽率に行動する。
~が砕(クダ)・ける
(1)腰の安定を失う。 腰の力が抜ける。
(2)気力を失って中途で挫折する。 腰くだけになる。
~が据(ス)わ・る
落ち着いて物事をする。
~が高・い
(1)腰の位置が高い。 相撲などで, 腰のすわりが不安定である。 腰高である。
(2)横柄である。 尊大である。 頭(ズ)が高い。
⇔ 腰が低い
「汝がやうな腰の高いやつめは, つかはれぬよ/狂言・口真似」
~が立たない
座り込んだままで, 立とうとしても立ち上がることができない。
~が強・い
(1)腰の力が強い。
(2)気が強く, なかなかくじけない。
(3)粘り気, 弾力性に富む。 腰がある。
~が抜・ける
(1)腰に力がなくなって立つことができない。
(2)驚きのあまり足腰が立たなくなる。
(3)意気地がなくなる。 気力がくじける。
~が入(ハイ)・る
(1)腰が安定している。
(2)本気で物事に取り組む。
~が低・い
(1)腰の位置が低い。
(2)高ぶらないさま。 謙遜なさま。
⇔ 腰が高い
「~・い人」
~が弱・い
(1)腰の力が弱い。
(2)意気地がない。 弱気である。
(3)粘り気, 弾力性がない。
~に梓(アズサ)の弓を張・る
老人の腰が曲がっているさまにいう。

「老武者は~・り, 翁さびたる槍長刀を, かたげつれてぞ押し寄せたる/狂言・老武者」

~を上・げる
(1)座った姿勢から立ち上がる。

「予定の会談を終わって~・げる」

(2)ようやくあることにとりかかる。

「やっと重い~・げて仕事についた」

~を入・れる
(1)腰を安定させる。

「~・れてバットを振る」

(2)あることを本気になってやる。 真剣に取り組む。 本腰を入れる。 身を入れる。

「試験勉強に~・れる」

~を浮か・す
立ち上がろうとして腰を少し上げる。
~を落ち着・ける
(1)ある場所に落ち着く。 安住する。
(2)落ち着いて物事を行う。 腰をすえる。
~を折・る
(1)腰をかがめる。 体を前に曲げる。
(2)中途で妨げる。 勢いをくじく。

「話の~・る」

(3)頭を下げる。 屈服する。

「少知に腰は折るまじと/浄瑠璃・津国女夫池」

~を屈(カガ)・める
体を前に曲げる。 会釈する。
~を掛・ける
こしかける。

「椅子に~・ける」

~を据(ス)・える
(1)どっかりとすわり込む。 すっかり落ち着く。

「~・えて動かない」

(2)一つの事に全力を集中させる。

「~・えて仕事に取り組む」

~を抜か・す
(1)腰に力が入らず立てなくなる。
(2)非常に驚く。 あまり驚いて足腰が立たなくなる。
~を割・る
相撲で, 両足を開き膝を曲げ, 腰を低くした姿勢をとる。
X
こし【虎子】
(1)虎の子。 虎児。
(2)便器。 おまる。
XI
こし【虎視】
(1)虎のように鋭い目で見回すこと。
(2)機会をねらって, 形勢をうかがうこと。
XII
こし【越・高志】
古代における北陸地方の呼称。 福井・石川・富山・新潟の諸県。 越の国。
XIII
こし【輿】
(1)二本の轅(ナガエ)に屋形を乗せて人を運ぶ乗り物。 肩に担いだり腰の辺りに手で支えたりした。 平安時代には, 天皇・皇后・斎宮などに限られ, 鳳輦(ホウレン)・葱花輦(ソウカレン)や腰輿(タゴシ)などが主なものであったが, 平安後期以後, 使用者の範囲も広がり, 種類も増えた。
(2)棺をのせる上輿(アゲゴシ)の称。
(3)神輿(シンヨ)。 みこし。

Japanese explanatory dictionaries. 2013.

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